WAU編集部の古川音が『食から探るマレーシアの魅力』(仮)の出版(商業出版)を目指します。おいしい食から多様な人々まで、マレーシアの魅力をまとめた1冊に。

マレーシアの魅力は、おいしい料理、個性豊かな人々、そして、みんな違ってあたり前の多様性。
これまで、SNSやWebでマレーシアの魅力を発信してきましたが、どうしても個々の断片的な情報になってしまい(それも真実で楽しいですが)、とくに多様性のおもしろさを感じてもらうには、さまざまな魅力を1冊にまとめてこそ伝わるのでは…とずっと考えていました。そこで、今回本出版プロジェクトに挑戦すること決意しました。
この本で描きたいのは、おいしい食事、フレンドリーな人たち、南国のあたたかい風土。そして、マレーシアの多様性のある社会。マレーシアは、マレー系、中国系、インド系の三大民族を有する多民族国家で、多文化社会です。さまざまな人々がいるので、みんな違ってあたり前、という社会の前提があり、たとえば、看板の言語は複数表記、宗教が違うために食事の禁忌が異なる人が隣りどうしに暮らしているのはいたって普通のこと。だから、ある事について知らない人がいたら、教えればいいし、聞けばいい、と思っている人が多く、日本のような同調圧力を感じることが少ないと感じます。たぶんきっと、自分とは違う民族と接するなかで、ある事は知る立場であり、ある事は知らない立場、という入れ替わりが頻繁に起こるので、どちらもの気持ちがわかるのでは、と私は思います。
そして、多様性のあるマレーシアで暮らしたことで、自分が変わったと感じるのです。わたしはわたしでいい。そんなあたり前のことが体と心にすっとなじむようになり、あるがままの自分でいられるようになりました。
というのも、マレーシア人はマイペースな人が多く、人に合わせるより、合う人を探して仲良くすることが多いと感じます。苦手な人と接するときは、相手や自分を変えようとせず、その人の存在を認めたうえで、適度な距離をとる。大事なのは、苦手でもその人の存在を認めること。それがあるおかげで、同時に自分も相手から認められ、社会全体への安心感が増すのです。
2023年、約1カ月かけてマレーシアごはん調査旅を行いました。そこで出会ったさまざまな人、食、会話のエピソードをもとに、マレーシアの魅力をまとめた本を制作。ひとつの国にある、多様な食文化のおもしろさを伝えられたら、と願っています。
9月半ばよりクラファンスタート。現在は、お知らせメール予約受付中です。詳細はこちらのページよりどうぞ。応援、よろしくお願いします。
おいしくて、豊かで、おもしろい
ご飯を食べればマレーシアが見える
書名『食から探るマレーシアの魅力(仮)』
出版社「サウザンブックス」クラウドファンディングのプロジェクトに参加します。
発起人:古川音(ふるかわおと)
熊本生まれ。編集ライター、マレーシア食文化研究家として、マレーシア(とくに食)に関するライティング、文化講演、レシピ提供、料理講師を担当する。2005〜2009年、マレーシアのクアラルンプールで暮らし、現地の日系出版社に勤務。マレーシアの食、カルチャー、観光情報の取材・執筆の経験を積む。マレーシアの多様な民族が多様な価値観をもったまま暮らす社会のおもしろさに興味をもち、とくに多様な価値観がうんだ豊かな食に魅せられて活動中。著書に『地元で愛される名物食堂 マレーシア』(地球の歩き方 / 現在はKindle版)、『ナシレマッ』(マレーシアごはんの会)、取材・執筆『地球の歩き方 マレーシア編』(ダイヤモンド社)など。好きなこと、犬との散歩