「焼きココナッツを飲んでみますか?」。サバ州在住の日本人ガイド志帆さんからの提案に、ぜひ!と大きく頷きつつ、(えっ焼いたココナッツって何…?)と心のなかではハテナがたくさん。想像以上に真っ黒に焼かれたココナッツを飲んでみました!
コタキナバル中心地から車で1時間程度のエリア、Salut(サルット)。このあたりはココナッツの産地で、街道沿いにココナッツ屋台が10軒ほど連なっています。目を凝らしてよく見ると、店頭からもくもくとした煙。炭火でココナッツが丸ごと焼かれているのです。
「1個ください」と注文すると、店主が目の前で、真っ黒に焼かれたココナッツを処理してくれます。
飲んでみると、びっくり。熱い!! そして、甘いっ!!
よく飲んでいる冷たいココナッツ・ウォーターは、ほのかに甘みを感じる程度なのですが、熱くすると、こんなに甘くなるなんて驚きです。もし、実際に店主がカットするところを見ていなかったら、砂糖を加えたのね、と思ったかもしれないほどのしっかりとした甘み。
この焼きココナッツ、バジャウ族である店主によると、健康に良いとして古くから飲まれていたドリンクだそう。とくに腎臓をキレイにする効能が期待されていて、飲み続けたら尿路結石が治ったという人がいる、という話しまで。また、効能をもっと高めたい場合は、レモングラスとシリの葉を入れる、という言い伝えもあるそうです。天然の甘さが際立ち、あと味はさっぱりの焼きココナッツ。たしかに、体のこわばりや緊張をほぐしてくれるようでした。
冷たいココナッツプリンも人気
同じ屋台で、もうひとつ提供していたのがココナッツプリン。こちらは冷え冷えの甘いデザートです。
ココナッツプリンは、ココナッツミルク、練乳、寒天をミックスして固めたもので、若いココナッツの実に入って提供。ぷるんとしたゼリー状の食感とまろやかな甘みが絶品。そういえば以前、コタキナバル中心地の海鮮レストランで食べたこともあり、サバ州全体でよく食べられているデザートのようです。
そのほか、店のメニューには、ココナッツの種類違い(Pandan or Mawal)、冷やしてあるか常温か、など計9種あり、ココナッツ・ウォーターをさまざま方法で楽しんでいることを実感。さすがココナッツ王国、マレーシアです!