これが味の決め手
essential condiments and seasonings of Malaysian cuisine
日本のしょうゆのように、マレーシア料理の味の核となる調味料。唐辛子ペーストを油で炒めた「サンバル」、小海老を発酵させた「ブラチャン」など★印のあるものは、とくにマレーシア全土で使われている特徴的な調味料です。
ソース・オイル
味の中核をなす調味料
サンバル ★ | sambal
マレーシア料理に必須の辛い調味料。唐辛子、玉ねぎ、にんにくなどを油でじっくり炒めたもので、各家庭や店でオリジナルを手作りするのが一般的。炒めものやご飯、麺に添えてタレとしても使う。日本では「AYAM」ブランドのサンバルが購入可。(「AYAM」ブランドのナシゴレンペーストがサンバルとして使える。オンラインショップ等で購入可。)
チリソース | chili sauce
甘みと辛みの両方の味をもつ調味料。原料は唐辛子、にんにく、砂糖、酢など。日本でもおなじみのタイ産のチリソースと同じ卓上調味料で、揚げものやオムレツのつけダレとして使う。フライドポテトにも必須で、現地のファストフード店には常備。
オイスターソース | oyster sauce
日本でもよく使われている調味料で、牡蠣を塩漬けにし、上澄み液に食塩や砂糖などを加えて煮つめたもの。中国系の料理の炒めものやあえものによく使う。またカラメル色がもたらす、料理を黒っぽく仕上げる効果も好まれていて、色付けにも使う。
しょうゆ・魚醤
日本人にもなじみやすい味
チンチャロ | cincalok
海老の発酵調味料。ブラチャンに比べると熟成期間が短く、また小海老がそのままの状態で入っている。マラッカで使われているご当地調味料で、とくにチンチャロを加えた卵焼きが人気。生野菜とハーブのサラダ「ウラム」のタレにも使われる。
キチャップ・マニス | kicap manis
大豆由来の発酵調味料。「キチャップ」はしょうゆ、「マニス」は甘いという意味で、いうなれば甘口しょうゆ。炒めものや煮込み料理の味つけ、またつけダレとして使われる。キチャップ・マシンもあり、こちらは「マシン」=しょっぱいという意味で、しょうゆ似。
ブラック・ ソイソース | black soy sauce
大豆由来の発酵調味料。日本のしょうゆに似ているが塩気はひかえめ。中国系の炒めものや煮込みものなど、いろいろな味つけに使われる。オイスターソースと同じカラメル色がもたらす色付け効果で、料理を黒っぽく見せたいときにも活用。
ブドゥ | budu
魚の発酵調味料。小魚を塩漬けにして熟成したものから取りだした液体。タイのナンプラーに似ているが、塩気が強く、独特な魚の匂いがある。おもにマレー半島の東海岸で使われているご当地調味料。日本では購入できないのでナンプラーで代用。
スパイス・ハーブ
さまざまな香りや味をもたらす
その他、味の輪郭を決める食材
唐辛子 いろいろ
唐辛子は「チリ」と呼ばれ、大きさ、形状などさまざまなものがある
ドライ・チリ(チリ・クリン)
dry chili (cili kering)
乾燥唐辛子。ペーストにしてサンバルに使う。辛さに加えてうま味があり、保存性も高い。
バーズアイ・チリ(チリ・パディ)
bird’s eye chili (cili padi)
生の唐辛子。輪切りにして薬味に。辛みが強く、サイズが小さい種類をチリ・パディとよぶ。
チリ・ペースト
chili paste
ペースト状の唐辛子。料理の基本の材料。チリ・クリン(乾燥唐辛子)を水で戻しペーストにしたもの。
チリ・パウダー
chili powder
粉末唐辛子。カレーの基本のスパイス。辛さに加えて、スパイシーな香りがある。
日本の 調味料で たとえたら
cross-cultural comparison
サンバルは味噌
味の中核をなす存在といえるのがサンバル。これを加えると、マレーシアらしい味つけになる
ココナッツミルクはしょうゆ
味をまとめる決め手の調味料といえばココナッツミルク。この味を食べると、マレーシアに帰った気分になる
タマリンドは酢
味に変化と深みを加える頼もしい存在なのがタマリンド。疲れたときに味わえば体も心もリフレッシュ