ごはんFOOD

マレーシアの調味料図鑑 [WAU No.23]

これが味の決め手
essential condiments and seasonings of Malaysian cuisine 

日本のしょうゆのように、マレーシア料理の味の核となる調味料。唐辛子ペーストを油で炒めた「サンバル」、小海老を発酵させた「ブラチャン」など★印のあるものは、とくにマレーシア全土で使われている特徴的な調味料です。


ソース・オイル
味の中核をなす調味料


サンバル ★ | sambal

左は発酵海老、右は干し海老入りのサンバル。甘辛の味が多く、豆板醤や食べるラー油に似ている
マレーシアのスーパーでは瓶入りのサンバルを販売

マレーシア料理に必須の辛い調味料。唐辛子、玉ねぎ、にんにくなどを油でじっくり炒めたもので、各家庭や店でオリジナルを手作りするのが一般的。炒めものやご飯、麺に添えてタレとしても使う。日本では「AYAM」ブランドのサンバルが購入可。(「AYAM」ブランドのナシゴレンペーストがサンバルとして使える。オンラインショップ等で購入可。)



チリソース | chili sauce

ケチャップのようなとろみのある液体

甘みと辛みの両方の味をもつ調味料。原料は唐辛子、にんにく、砂糖、酢など。日本でもおなじみのタイ産のチリソースと同じ卓上調味料で、揚げものやオムレツのつけダレとして使う。フライドポテトにも必須で、現地のファストフード店には常備。


←人気ブランド「Life」。オリジナル、ライム、ガーリック入りなど。日本でも購入可

 



オイスターソース | oyster sauce

メーカーによって塩気や甘みが異なる

日本でもよく使われている調味料で、牡蠣を塩漬けにし、上澄み液に食塩や砂糖などを加えて煮つめたもの。中国系の料理の炒めものやあえものによく使う。またカラメル色がもたらす、料理を黒っぽく仕上げる効果も好まれていて、色付けにも使う。


←人気ブランドは中国産の「李錦記」。タイ産のオイスターソースもよく使われている




しょうゆ・魚醤

日本人にもなじみやすい味


ブラチャン ★ | belacan

漁港近くの市場(左)や海辺のインターチェンジで売られているフレッシュなブラチャン。香りがまろやかで使いやすい
スーパーで販売されているブラチャンは長方形型

海老の発酵調味料。塩漬けにした小海老を長期間熟成してペーストにしたもので、タイ産の「ガピ」と同じ。炒めると濃厚な香りが立ち食欲をそそる。サンバルに合わせてソースにしたり、炒めものや唐揚げの隠し味に。日本ではタイ産のガピで代用可。



チンチャロ | cincalok

体長1センチ弱のアミエビが原料

海老の発酵調味料。ブラチャンに比べると熟成期間が短く、また小海老がそのままの状態で入っている。マラッカで使われているご当地調味料で、とくにチンチャロを加えた卵焼きが人気。生野菜とハーブのサラダ「ウラム」のタレにも使われる。


←スーパーや海辺の市場で売られている。日本ではアミの塩辛で代用可



キチャップ・マニス | kicap manis

とろみがあり色は真っ黒。塩気はあまりない

大豆由来の発酵調味料。「キチャップ」はしょうゆ、「マニス」は甘いという意味で、いうなれば甘口しょうゆ。炒めものや煮込み料理の味つけ、またつけダレとして使われる。キチャップ・マシンもあり、こちらは「マシン」=しょっぱいという意味で、しょうゆ似。


←ブランド「habhal’s」が人気。日本ではインドネシア産のものがアジア食材店で購入可


ブラック・ ソイソース | black soy sauce

サラサラした液体で、色のわりに塩気はひかえめ

大豆由来の発酵調味料。日本のしょうゆに似ているが塩気はひかえめ。中国系の炒めものや煮込みものなど、いろいろな味つけに使われる。オイスターソースと同じカラメル色がもたらす色付け効果で、料理を黒っぽく見せたいときにも活用。


←各家庭によって好みのブランドがある。日本では中国産の「老抽王」が購入可


ブドゥ | budu

どろっとした液体で、かなり塩気が強い

魚の発酵調味料。小魚を塩漬けにして熟成したものから取りだした液体。タイのナンプラーに似ているが、塩気が強く、独特な魚の匂いがある。おもにマレー半島の東海岸で使われているご当地調味料。日本では購入できないのでナンプラーで代用。


←精製するときに加える水の量が少ないため、ナンプラーに比べると濃度が高い



スパイス・ハーブ
さまざまな香りや味をもたらす


カレーリーフ ★ | curry leaf

最近は日本でもカレーリーフの栽培が始まり、アジア食材店で購入できるようになった
独特の香ばしい香りがマレーシア人は大好き

オオバゲッキツ科の植物。インド原産のハーブで、こうばしい香りがある。マレーシアではインド系のカレーはもちろんのこと、海鮮の炒めものにもよく使われている。東南アジアのなかで、カレーリーフを多用するのはインド系民族が多いマレーシアならでは。


胡椒 | pepper

サラワク州にて、自家農園で栽培している黒胡椒を天日で乾かしているところ
実が数粒ほど赤く熟したら収穫する

日本でもおなじみのスパイス。ボルネオ島のサラワク州は世界有数の胡椒の産地で、辛みと香りのバランスは最高級。炒めものやソースによく使われ、サラワク州ではスパイシーなスープ麺「ラクサ」に必須。黒胡椒、白胡椒ともによく使われている。


パンダンリーフ | pandan leaf 

笹のような形状で、家庭の庭に自生している
マレーシアのお菓子は緑色が多く、それはこのパンダリーフのエキスによるもの

タコノキ科の植物。ゆでたての枝豆のような甘い香りが特徴。ナシレマッなどを作るときは、ご飯と一緒に炊いて、甘い香りを移す。とくにお菓子によく使われていて、葉っぱのエキスを抽出し、香りとともに緑に色付けすることも多い。日本ではアジア食材店で購入可。



その他、味の輪郭を決める食材


グラ・ムラカ ★ | gula melaka

筒状のグラ・ムラカを使うときは削ってフレーク状にする。かなり固い
グラ・ムラカを作っているところ。天然の竹筒で固めるため、筒状の形で販売されている

ヤシの樹液を煮つめたヤシ砂糖。ムラカ(マラッカ)で精製されているので、「ムラカ砂糖(グラ)」とよばれる。黒糖のようなコクのある甘みが特徴で、シロップにしてかき氷にかけるなどお菓子に必須。日本ではタイ産のものがアジア食材店で購入可。


ココナッツミルク | coconut milk

しぼりたてのものが市場で売られている。日本では缶詰のものが購入可
市場のココナッツ売り場。実を削ったフレーク(奥)も販売

ココヤシの木の実の果肉を削って水に浸し、それをしぼった乳白色の汁。アジア料理に欠かせないもので、料理の味をまろやかにする効果がある。カレーやデザートなど幅広いジャンルで活用。果肉そのものを削ったココナッツフレークも使う。


タマリンド | tamarind

房から取り出したタマリンドペースト。日本ではタイ産のものがアジア食材店で購入可
房のなかに種があり、そのまわりに付いた実を使う

マメ科の植物。種のまわりについた実を水でふやかし、溶け出した汁を料理に使う。レモンの酸味に比べると、やさしい酸味で甘い梅干し似。カレーや煮込み料理に加えたり、砂糖を加えてジュースとして飲むこともある。辛さを和らげる効果もある。



唐辛子 いろいろ

唐辛子は「チリ」と呼ばれ、大きさ、形状などさまざまなものがある


ドライ・チリ(チリ・クリン)

dry chili (cili kering)
乾燥唐辛子。ペーストにしてサンバルに使う。辛さに加えてうま味があり、保存性も高い。

バーズアイ・チリ(チリ・パディ)

bird’s eye chili (cili padi)
生の唐辛子。輪切りにして薬味に。辛みが強く、サイズが小さい種類をチリ・パディとよぶ。

チリ・ペースト

chili paste
ペースト状の唐辛子。料理の基本の材料。チリ・クリン(乾燥唐辛子)を水で戻しペーストにしたもの。

チリ・パウダー

chili powder
粉末唐辛子。カレーの基本のスパイス。辛さに加えて、スパイシーな香りがある。



日本の 調味料で たとえたら

cross-cultural comparison


 

サンバルは味噌
味の中核をなす存在といえるのがサンバル。これを加えると、マレーシアらしい味つけになる


ココナッツミルクはしょうゆ
味をまとめる決め手の調味料といえばココナッツミルク。この味を食べると、マレーシアに帰った気分になる


タマリンドは酢
味に変化と深みを加える頼もしい存在なのがタマリンド。疲れたときに味わえば体も心もリフレッシュ


 

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