マレーシアのエドモンド・ヨウ監督、東京国際映画祭2017最優秀監督賞を受賞!
マレーシアの映画を紹介してきた本誌として、とても嬉しいお知らせ。WAU6号で特集したエドモンド•ヨウ監督が『アケラット-ロヒンギャの祈り』で、2017年の東京国際映画祭、最優秀監督賞を受賞! 2015年、同監督の『破裂するドリアンの河の記憶』がマレーシア人として初のコンペ部門にノミネートされたことにつづく快挙です。ヨウ監督の作品の特徴は、詩的な物語とシビアな社会的背景が絡み合っているところ。前作の『破裂するドリアンの河の記憶』も淡い恋物語とマレーシアが実際に抱える環境問題など、いくつものレイヤーで現代マレーシアを描きました。今回も、マレーシアが直面するロヒンギャ移民の問題を取り上げ、主人公が人身売買組織に関わり破滅していくセンセーショナルな物語でありながら、どこか幻想的で叙情的な演出が印象的な作品。主演は前作でも重要な役を務めたダフネ・ローさん。相手役の青年は、マレーシアの映画監督として国際的に活躍した故ヤスミン監督の遺作『タレンタイム』に出演したハワード・ホン・カーホウさん。二胡を弾いていたあの少年が、凛々しい青年になっていたのもマレーシア映画ファンには嬉しい見所でした。早稲田大学で映像を学んだ日本とも縁の深いエドモンド・ヨウ監督、これからの活躍にさらなる注目をしていきます。
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[この記事はWAU No.14(2017年12月号)をもとに作成されています。]