マレーシア発のアクションアドベンチャー『メカアマト MOVIE』が日本全国の劇場で公開中です。
マレーシアで最も人気のあるアニメシリーズ『メカアマト』(原題 “Mechamato”)は、2022年3月から日本での放送が始まり、現在TOKYO MIX にてシーズン2が放送中。昨年3月には「東京アニメアワードフェスティバル2023 (TAAF2023)」にて、アニメファン賞を受賞するなど(*)、日本でも注目を集めています。
2024年1月19日から日本公開されている劇場版『メカアマト MOVIE』。少年アマトと、どんなものでもハイテク機器にメカナイズしてしまうメカボットが出会いタッグを組みます。合体すれば最強の力をもつ「メカアマト」に変身。メカボットを追って宇宙からやってきた邪悪なエイリアン、グラカカス将軍とメカアマトの戦いは迫力満点です!
また、この作品は、伝統武術シラット、アマトの大好物カレーパフ、短剣クリス、人力車(トライショー)、マレー男性の伝統的な帽子「タンジャ Tanjak」をモチーフにした建物(カッコいい!)、そしてチラリとマレー凧Wauも出てくるなど、物語のあちこちに散りばめられた“マレーシアらしいモノ”を探す楽しさもある映画です。
日本語吹替版は、アニメシリーズと同じく少年アマト役を村瀬歩、メカボット役を松岡禎丞が担当。アマトの親友ピアン役で白石涼子、マーラ役で加藤英美里、ディープ役で大谷理美、敵方のグラカカス将軍に津田健次郎が参加するなど、豪華なキャストにより完成しました。
公開に先駆け開催された完成披露上映会のために来日したニザム・ラザク監督に、日本語版の印象を伺いました。
「日本の声優たちの才能には本当に感心している。私の個人的な意見ですが、彼らのプロ意識と長年の経験により、感情を揺さぶる演技はエネルギーに満ち、オリジナルのマレーシア版のクオリティを上回ると感じました。私たちは彼らの演技から多くのことを学びましたし、今後の作品で彼らと同じクオリティを実現する方法を模索しています」とニザム監督。
そして、なんとこの日本語吹替版をマレーシアに逆輸入し、1月25日からマレー語/英語字幕付きにてマレーシアの劇場 60館での公開されることが決まりました。この決定については、
「私たちの多くは海外のアニメを見て育ち、日本のアニメが好きなマレーシア人も珍しくありません。劇場版メカアマトが日本の著名な声優を迎えて日本初上映されることが発表された後、マレーシアのファンから現地でも上映してほしいと多くの声が届きました。こうした熱い要望に応え、マレーシアの映画館で日本語吹替版を楽しんでもらうことにしました」と、マレーシアでの日本アニメの根強い人気を感じるコメント。
オリジナル版と日本語版の違いを尋ねると、
「日本版が116分なのに対し、マレーシア版は約120分。これは、映画の中でマレーシアの歌を使っているミュージカルシーンを日本語で再現することが難しく、スキップしなければならなかったからです」
と実は少しだけ内容が違っていることを教えてくれました。オリジナル版も見てみたくなりました!マレーシア在住のみなさん、ぜひオリジナル版と日本語版を見比べてみてください。
日本の劇場で、日本のお客さんと一緒に本作を鑑賞したニザム監督は、
「上映中、特に子供たちの純粋な笑いと素直な喜びは嬉しかったです。エンドロールの最後に送られた拍手にも感動しました。私にとって忘れられない瞬間は、上映前に小さな子供が興奮して『メカアマト』について話しているのを聞いたときです。“そうだ、日本の子供たちも私たちのヒーロー、メカアマトを認めてくれているんだ”と実感しました」
と日本での良好な上映スタートにホッとした様子でした。
この作品のキーワードは、「一緒ならヒーローになれる」。アマトとメカボットは、戦いを通じて絆を強めていきます。だんだんと育まれていく友情と信頼関係。家族で楽しめる作品です。迫力満点の映像は劇場の大スクリーンで見るのが一番!ぜひ劇場にお出かけください。
『メカアマト Movie』公式サイト https://www.mechamato-movie.jp/
【予告編】
監督:ニザム・ラザク (Nizam Abd Razak)
キャスト(声):
村瀬歩
松岡禎丞
白石涼子
加藤英美里
大谷理美
津田健次郎
2022年製作(Animonsta Studios)/2024年1月19日公開(日本)/116分
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