スープなような、香りはカレーのような。ほのかな酸味と甘みが食欲をそそる魚料理で、汁ごとごはんにかけて食べます。クアラルンプールで暮らすジョハリさんの家庭料理で「レストランのメニューでは見かけませんが、母がよく作ってくれました」とのこと。魚はサラワがおススメで、今回はカツオの刺身で再現。ふくよかな風味の汁が、異国感もありつつ、白いご飯によく合う料理です。
イカン・マサ・チュカ/Ikan Masak Cuka
■材料(2人前)
カツオの刺身250~300g/(カツオの下味用)チリパウダー小さじ1、ターメリックパウダー大さじ1、塩小さじ1/(ペーストにするもの)玉ねぎ1/2個、にんにく2片、塩ひとつまみ/(千切りにするもの)にんにく1片、しょうが1カケ/玉ねぎ中1個(輪切り)/赤ピーマン(細切り)/(好みで)青唐辛子(辛さひかえめの万願寺唐辛子などがベター)/酢大さじ2/砂糖大さじ1/塩小さじ2/魚系のだしの素小さじ1/水300ml/サラダ油50ml
■作り方
- カツオの刺身(さく)を1センチ幅にカットし、下味用のチリパウダー、ターメリックパウダー、塩をまぶし、すこしおく。
- フライパンにサラダ油50ml(多め)を入れ、1のカツオを揚げる。火がとおったら、別のバットに取り出しておく。
- 油が入ったままの同じフライパンに、ミキサーでペーストにした玉ねぎとにんにく(これが旨味のもと)を加え、玉ねぎのツンとした匂いがなくなるまでよく炒める。千切りのにんにくとしょうがを加えて、さらに炒める。
- にんにくの香ばしさが出てたら、水を300ml加える。沸騰したら、玉ねぎ、赤ピーマン、青唐辛子を加えて、玉ねぎがやわらかくなるまで煮込む。
- 酢、砂糖、塩、だしの素で味つけ。やわらかい甘酸っぱい味になっていればOK。2のカツオを戻してできあがり。
教えてくれた人
ジョハリ
クアラルンプール在住、剣道好き
「イカン・マサ・チュカは、母がよく作ってくれた味です。12歳ぐらいから、僕は母の料理を手伝っていました。ご飯を炊いたり、玉ねぎとにんにくのペーストをミキサーでつくったり、そういうアシスタント的な作業です。母は料理にとても厳しく、もし僕が手伝うのを断ったら、じゃ食べるものはないね、と叱られて。おかげで、僕も料理ができるようなったんですね」
イラスト/生田目まゆみ Mayumi Namatame