風習文化

ヒンドゥー教祭事タイプーサム Thaipusam

ヒンドゥー教の主神シバ神の息子「ムルガン神」を崇める祭事「タイプーサム」。神々への願いが叶った信者たちは鉄串を頬に通し、体中を鉤(フック)で引っ張るなど、寺院まで苦行の行進をする。色鮮やかに装飾された祭具「カヴァディ(Kavadi)」を背負ったトランス状態の信者を家族と7人ほどの太鼓部隊が囲む。ハイピッチで乾いた太鼓の音の層、入り組んだリズムに乗せて拡声器から響く歌に周りの者も高揚し、自然と体が揺れる。行進の道は人々で溢れかえり、音の渦と熱気に押されて前へと進む。信仰心と祈り、喜び、感謝の念が体現される祭の姿である。2016年は1月24日に開催される。

「カヴァディ」を担ぎ、ムルガン神を乗せた神輿について歩く信者
神輿が通る道では、信者たちが椰子の実を地面で叩き割り、誓いを立て、祈りを捧げる

写真 Leonard Selva
文  Aki Uehara

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